Story
「いわば、他愛も無いお話な訳だよ、これは。どうしようもなく下らなくって、どうしようもなくグダついている。
起こした行動に意味なんかなくて、過程すらどうでも良くって。結果は、言うまでもねーだろう? その上必死こいて考えたって、至る結論は酷く平凡。
どーしようもねーよ。どーする気もねーけどな。けど、さ。そんなもんだろ? セイシュンて奴はさ」
「まぁ、何が言いたいかってーと……過剰な期待は禁物だ、って事だ。
感動してーんなら泣きモノ映画でも見りゃいいし。
笑いてーんなら、もっと良質なコメディでも何でも見ればいい。
年喰った奴がこれを見ても郷愁ってもんに浸れるわけでもなしに。
若けー奴がこれ見たところで自分と似たような状況にうんざりするだけなんだろーな。
……でも、な。ひとつだけ言わせてくれよ?
例えどんなに下らなく見えたって、実際下らなくて無意味だって、馬鹿馬鹿しくたって、
平凡だって、グダついてたって、波乱に満ちてなんか無くっても、
…………これが、俺たちの青春だったんだ。
大人になる前の、子供の期間。時間にすればおおよそ二十年で、人生の四分の一程度。
そんな短い時間を、わざわざ全力で駆け抜ける必要なんてないだろう?
ゆっくり、自分に合ったペースで。それでも歩調が合わさった俺たち五人の。
……そして、僕たち六人の。
世にも普通な、物語。
昔々、なんて前置きも必要ねーだろ。
カウントはもうゼロでいい。さぁ、始めようぜ。
俺たちの、俺たちにこそ意味がある、懐かしい思い出話って奴をさ」
See
you Again for the Main Story at Remembrance+!!